EMS(電気的筋肉刺激)は、筋肉の収縮を促進し、トレーニング効果を高めるために利用されます。しかしながら、EMSもまた内臓に様々な影響を及ぼす可能性があります。以下に、EMSが内臓に及ぼす可能性のある負荷とその健康への影響について詳しく説明します。
1. 心臓への負荷
EMSを用いた筋肉トレーニングは、筋肉を刺激するために電気信号を送ります。この電気信号は、筋肉だけでなく心臓にも影響を及ぼします。EMSを長時間使用した場合、心臓に負荷がかかることがあります。これは、心臓が筋肉の収縮に合わせて拍動するためです。
そのため、EMSを使用する場合は、使用時間や強度に注意する必要があります。特に、心臓に疾患がある人や高齢者は、医師の指示に従って使用するようにしましょう。
2. 腎臓への負荷
EMSは、筋肉を収縮させるために水分を必要とします。このようにして、EMSを使用すると多量の水分が身体から排出されます。しかし、EMSを使用しながら十分な水分を補給しないと、腎臓に負担がかかる可能性があります。
腎臓は、体内の不純物をろ過して血液を浄化する重要な役割を担っています。EMSによって発生する水分の損失は、この機能に影響を与える可能性があります。そのため、EMSを使用する場合は、水分補給にも注意が必要です。
3. 消化器官への負荷
EMSを使用することで筋肉が収縮すると、身体全体が微細な振動にさらされることになります。この振動が消化器官に与える影響はまだ研究の途中ですが、EMS使用中の腹部の不快感や下痢などの症状が報告されています。
これは、筋肉収縮に伴い腸が動いてしまうためであり、本来、腸が静止する時間帯である消化中や睡眠中のEMS使用は、特に注意が必要です。
4. 自律神経の乱れへの負荷
EMSは、筋肉に電気刺激を与えることで、筋肉を強制的に収縮させます。この過剰な筋肉収縮は、自律神経にも影響を与える可能性があります。運動の際には、交感神経が優位に働くため、血圧や心拍数の上昇が起こりますが、EMS使用中は、副交感神経が優位になると言われています。
そのため、EMS使用後は、急激な動きや運動を避けるようにしましょう。また、服用している薬によって筋肉の収縮力が低下したり、血圧が下がることがあるため、医師への相談が必要です。
まとめると、EMSを使用することで得られるトレーニング効果は注目されますが、その際に内臓に負荷がかかることがあるため注意が必要です。特に、心臓や腎臓、消化器官、自律神経に問題のある方は、医師の指示に従ってトレーニングを行うようにしましょう。また、正しい使用方法を守り、十分な水分・休息をとることが大切です。