ChatGPTを仕事で使うときに、多くの経営者が心配するのが情報漏洩です。「入力した内容が他の人の回答に使われるのでは」「顧客情報を入れてしまったらどうなるのか」。不安から利用を禁止している会社もありますが、仕組みを理解して対策すれば、リスクは大きく減らせます。
この記事では、ChatGPTで情報漏洩が起きる主な原因と、会社として取るべき対策を整理します。各サービスの設定やプランの内容は変わることがあるため、最新の情報は公式サイトで確認してください。
ChatGPTで情報漏洩が起きる主な原因
| 原因 | 内容 |
|---|---|
| 学習への利用 | 個人向けプランの初期設定では、入力内容がAIの改善(学習)に使われる場合がある |
| アカウントの乗っ取り | パスワードの使い回しなどで不正ログインされ、過去の会話を見られる |
| 共有リンクの公開 | 会話の共有リンクを作って、意図せず社外の人が見られる状態にしてしまう |
| 個人アカウントの業務利用 | 会社が把握していない個人のアカウントで業務データを扱う(シャドーAI) |
| 出力のまま公開 | AIが作った文章に社内情報が含まれたまま、社外に出してしまう |
会社として取るべき7つの対策
1. 法人向けプランを使う
ChatGPTの法人向けプランでは、入力内容を学習に使わないことが標準とされ、管理者がアカウントを一括で管理できます。プランの違いはChatGPTを会社で使うにはで解説しています。
2. 個人プランなら学習をオフにする
個人向けプランを使う場合は、設定で「モデルの改善に使う」をオフにします。社員全員が設定しているかを確認しましょう。
3. 入力してはいけない情報を決める
顧客の個人情報、社外秘の数字、取引先から預かった資料、パスワードなどは入力しないルールを決めます。迷う場合は、固有名詞を伏せて「A社」「〇〇円」のように置き換えて入力する方法もあります。
4. 二段階認証を設定する
アカウントの乗っ取りを防ぐため、二段階認証(多要素認証)を必ず設定し、パスワードの使い回しをやめます。
5. 共有リンクの扱いに注意する
会話の共有リンクは、URLを知っている人なら誰でも見られる場合があります。社内情報を含む会話の共有は避け、不要になった共有リンクは削除しましょう。
6. 会社が認めたツールだけを使う
社員が個人のアカウントや無料のAIツールで業務をしていると、会社は情報の行き先を把握できません。使ってよいツールを決め、その中で使える環境を整えることが、隠れた利用を防ぐいちばんの方法です。
7. 社内ルールと研修をセットにする
ルールは作るだけでは守られません。具体例を使った短い研修で、何がよくて何がだめなのかを全員が理解できるようにしましょう。ルールの作り方は生成AIの社内ルールの作り方、研修の進め方は生成AIの社員研修の進め方をご覧ください。
万が一、入力してしまったら
- 該当する会話を削除する
- 何を入力したかを記録し、上長や情報管理の担当者に報告する
- 個人情報を含む場合は、社内の個人情報の取り扱い規程に沿って対応する
- 原因を確認し、ルールや設定を見直す
隠さずに報告できる雰囲気をつくっておくことが、被害を小さくするうえで大切です。
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よくある質問
Q. 入力した内容が、ほかの人への回答にそのまま出てくることはありますか?
入力した文章がそのまま他の人の回答に表示されるわけではありませんが、学習に使われる設定のままにしておくと、内容がAIの改善に使われる可能性があります。業務で使う場合は、学習に使わない設定や法人向けプランを選ぶのが安全です。
Q. ChatGPTの利用を禁止すべきですか?
禁止すると、社員が個人のスマートフォンなどで隠れて使い、かえって管理できなくなることがあります。安全な使い方を決めて、会社として使える環境を用意するほうが、情報漏洩のリスクを減らせます。
まとめ
ChatGPTの情報漏洩は、学習への利用、アカウントの乗っ取り、共有リンク、個人アカウントの業務利用が主な原因です。法人向けプランや学習オフの設定、入力禁止の情報のルール化、二段階認証、研修を組み合わせることで、リスクを抑えながらAIを業務に活かせます。

